「1億円くらいあればこの人生が変わるのではないか!???」
と若い頃は漠然と考える人も多いかもしれません。
そして、
「宝くじをあてたい!」
といったことを考えたり、
「1億円!」
という数字にやけに興奮を覚えた、という人もいるかもしれません。
例えば、「100万円を手にするのもやっと」、という学生にとっては、
1億円という資産額は極めて大金かもしれません。
実際、
「1億円を20年かけて少しずつ貯めた」
という人もいるくらいです。
一部の例外を除いて、よっぽどのことがない限り、このような資産形成は1年や2年で終わるものではなくどうしても時間がかかります。
どこまで正確なのかはわかりませんが、純金融資産1億円を持つ世帯は3%ぐらいしかいないとも巷では言われているくらいですから、それを達成できた時には、とてつもなく長い道のりを歩いてきた、という感覚になっている人も少なくはないでしょう。
それはさながら、
細く、先の見えない道を未来を信じて少しずつ淡々と歩んできた
という感覚なのかもしれません。
あまりにも淡々と進んできたがゆえに、
「うーん、、、、なんか、気が付いたら1億円貯まっていた」
という人もいるのです。
余りにも到達までの道のりが長すぎて、
1億円という数字にさほど感動しない人もいるかもしれません。
これは、歩んできた時間に応じて、どこか
「悟り」
のようなものを感じるからかもしれません。
全く手元に資産がない頃は、
「1億円!」
という数字にやたらと夢を持って、興奮しまくっていた人であっても、
この辺りに近づいたり、越えたりすると、どこか達観した顔つきになっていたりします。
「まあ、冷静に考えると、1億円だと足りないんだけどね……」
と冷めた物言いをする人も出てきます。
また、
「遂に1億円を手にした時、実際に、手に入れたのは1億円というよりは、それを持つにふさわしい能力、マインドや習慣だった」
という話もあるくらいです。
億の細道は、未知への旅路、修行の道のようなものなのかもしれません。