有事
という言葉にはものすごく重みを感じますね。
有事というと、
戦争、
災害、
などといった、
それに対して対処することが
重要
かつ
緊急
な物事であることが多いです。
このような、
重要性が高く、緊急性が高い活動は、タイムマネジメントの観点からは、第一領域と呼ばれることがあり、
この第一領域の活動を行っていただけでいつの間にか今日が終わってしまった、という人もたくさん出てきます。
典型的な場面だと、
勤め先の仕事で急に顧客からのクレームがかかってきてそれに対して対処しなくてはならない場面でしょうか。
早く解決しなくては行けなくて、かつ、対処しなければいけない重大な問題である第一領域の活動は私たちにとって対処しなければならない問題であることが多いです。
しかし、そのような第一領域の活動ばかりをやっていると
いつの間にか人生が終わってしまった
ということにもなりかねないという罠が存在します。
「重要だと思っていた仕事ばかりしていたけど、本当は他の活動もやりたかった」
といった後悔をする人がいることも、第一領域の活動の呪縛の強さを物語っています。
このように、
有事
と呼ばれる事柄は、第一領域の活動として対処しなければならないものであり、大変です。
しかし、同時に、
「○○という有事が起こってしまわないためにはどうすればよいのか」
とか
「○○という有事が起こってしまったら××という形で適切に対処しよう」
と考えて日頃から対策を進めている人たちも存在します。
例えば、
「災害が起こってしまった時のために、防災グッズを用意しよう」
とか
「防災グッズの使い方がよくわからないから学んでおこう」
とか
「水害が起こっても、そもそも仕事が滞らないようにしよう」
といった感じで日頃から有事のための対策を考えている人たちですね。
彼らは
有事という第一領域の活動をピックアップしそれに対する第二領域の活動を考える
という
思考の癖
があるからこそ、このようなことをせっせと行うことができるのです。
例えば、自然災害の場合には、
「○○という有事が起こってしまわないためにはどうすればよいのか」
と考えても無意味な場合もありますが、
「○○という有事が起こってしまったら××という形で適切に対処しよう」
ということを考えることはできます。
このようなことを普段から考えておくだけでも、突然のトラブルに直面しても冷静な気持ちを保ちやすいです。
そして、そのような心の余裕が、建設的な発想を支え、さらにその人の状態は盤石なものとなっていくことでしょう。
例えば、勤め先に対しても、
「もし、ここをクビになったら○○するか」
ということを普段から考えている人と全く考えていない人とでは、心の持ちようも、事前の行動も全く変わってきます。
何も考えていない人は
「え?なんで?嘘????」
とパニックになってしまいがちですが、
事前に想定していた人は、
「取り敢えず、他にも収入源は確保しておくか」
「取り敢えず、転職活動だけでもしてみるか……」
といった形で対策できるため、突然に事態に慌てることがありません。
このように、
有事という第一領域の活動をピックアップしそれに対する第二領域の活動を考える
という習慣をつけるだけでも、あなたの人生は大きな失敗をしにくくなることでしょう。
備えあれば患いなし
なのです。