「高校の学費の無償化!」
といった話が出てくると、
「負担しなくて済むなんてありがたい」
と感じる人もいることでしょう。
「あらゆるサービスを無償化してほしい」
と願っている人もいるかもしれません。
しかし、このような無償化というのは落とし穴があります。
そもそも、無償化は、無料になることを意味しているとはかぎりません。
- 公共サービスと無償提供:
公共サービスの無償提供は、政府や自治体によって提供される健康、教育、交通などのサービスに関連しています。これらのサービスが無償で提供されているからといって、それが直接的に無料であることを意味するわけではありません。税金によって資金が調達され、国や地域の予算から支えられています。例えば、国民が所得税や消費税を納めることで、これらの公共サービスが提供されています。 - 税制の観点と無償提供:
政府が無償提供を行う場合、その裏には税制の調整が絡んでいます。公共サービスの無償提供が行われると、政府の予算においては財源の配分や税制改革の必要性が生じます。一部の国では、所得税率や消費税率の変更が公共サービスの提供に対応して行われることがあります。 - 例: 教育における無償提供と税金:
政府が無償で基本的な教育を提供することは一般的です。これは無料提供とみなされがちですが、実際には納税者が支払った税金を元に賄われています。教育予算は税収によって賄われ、無償提供の実現には税金の健全な徴収と効果的な予算配分が欠かせません。 - 例: 無償医療と税金:
場合によっては、医療サービスが窓口では無償で提供されています。生活保護受給者などが典型的でしょう。しかし、これは国民が納めた税金によって支えられています。健康保険料や所得税などが医療予算に充てられ、無償提供が実現されています。
総じて、公共サービスの無償提供は無料ではなく、国や地域の予算、税制、納税者の協力によって成り立っています。これによって、社会全体が均等にサービスを享受し、国や地域の発展が支えられています。
すなわち、国などが「無償化」を謳う場合、
無償化=税金化
と考えても間違いにならないでしょう。
そして、このような税金を誰がどの程度払っているのか?
ということが重要になってきます。
もしあなたが高額納税者である場合、何らかのサービスが無償化されるたびにその分の税負担が増える可能性が高いことでしょう。
「〇〇の無償化!」
と聞くと喜ばしいことと捉える人は多いですが、
そこには罠があることが多いため、どのような政策ならば賛同できるのか慎重になるべきでしょう。