何か新しい物事に挑戦してみると、
「自分はとても成長している」
「これをやるとワクワクする」
といった感覚になり、非常にポジティブな感情が湧き上がりやすいです。
しかし、このような感情が続いているうちは真の意味では成長してない場合も多くあります。
私たちが子供の頃、ちょっとしたことでも
「新鮮だ!」
「面白い!」
「ワクワクする!」
という気持ちになったことでしょう。
しかし、その内容というのは大人から見ると
「当たり前」
と感じることも多いものです。
例えば、勤め先で新入社員として働き始めてやってみた仕事に対して、
「面白い!」
「新鮮だ!」
「ワクワクする!」
とポジティブな気持ちになり、自分自身の成長を感じることができたかもしれません。
しかし、それは大抵の場合、ベテラン社員から見ると
「できて当たり前」
と感じる内容でもあります。
他の例としては、投資とかもあるでしょう。
例えば、ある人が初めて証券口座を開設して投資を始めようとした場合、何もかもが新鮮に映るでしょう。
「証券口座はどうやって確認するのだろう」
「どうやって、注文をするのだろう」
「どの銘柄を買えば儲かるのだろう」
と色々と考えることが多く、それ自体が新鮮に感じられます。
もちろんこれも、長年投資をしてきた人からすると
「知ってて当たり前」
と感じている内容でもあるのです。
このように、
新しいことに触れて成長している実感を得られているうちは、実は初歩的なことやハードルの低いことをやっている段階にすぎず、客観的に見るとさほど難しいことをしているわけではない、というパターンがあったりします。
むしろ、
「うーん。最近退屈だなあ」
と感じてやるべきことを黙々とやっている人の方がより難しいことをやっている場合もあり、内容にもよりますがむしろそのような人の方が細かい部分での成長があったりします。
私たちは、成長しているという実感をついつい追い求めがちですが、
このように「主観と客観のズレ」が生じる可能性があることには注意する必要があるのです。