「人は他人とのつながりを持つことで幸福感を得られる」
というタイプの言説はわりとよく見かけますが、
その一方で、
「人間関係を広げすぎない方が良い」
といったタイプの言説もよく見かけるようになって久しいです。
「結局、どちらがよいのか?」
と考えていくと、
これは、
「選択の自由」
の問題も絡んでくると言えるでしょう。
例えば、
「明らかにモテるのに恋人がいない人」
と
「モテていないし、恋人もいない人」
の2人を並べると、
同じく、
恋人がいない
のにも関わらず、本人が感じている幸福感は違うだろう、ということが想像できます。
前者は、その気になればすぐに恋人などできそう、すなわち、自分の意思で状況を選択できる状態にある一方で、
後者は、「恋人が欲しい」と願っていても、それが簡単に実現しそうにないという意味で、「選択ができるような状況にない」という状況でもあります。
自発的に孤独の状態を選んでいる人
と
非自発的に孤独の状態に陥っている人
は、一見すると孤独の状態は変わらないように見えますが、前者はその時に必要のない人間関係は手元に増やさずにいつでも必要になったタイミングで人とのつながりを得ることができます。
これは、敢えて、手元に物を増やさない金持ちのミニマリストと似たような状況かもしれません。
ミニマリストも、一見してみんなが同じような状況に見えても、
いつでも金を払って欲しい物を商品市場から調達できるが、今は必要ないので、わざわざ買わない人
もいれば、
純粋に貧乏なので、買いたいものがあっても手に入れることができずに、結果的に手元に物がない状態となっている人
もいることでしょう。
前者は、
「××が欲しい」
と思ったタイミングで、それを調達できるという「選択の自由」を保持していますが、後者には「選択の自由」はなく、非自発的にミニマリストのような状況となっているのです。
人気だが他人との過度なかかわりを持たない人
というのは、
「その気になれば、必要となる人とのつながりを得ることができる」
という状況にあるという意味で、お金持ちと同様の状況にあり、
人気
という富を保持していると言えるでしょう。
お金持ちと対照して、
人気持ち
と言えるのかもしれません。