「なんだか最近暇だ」
とか
「なんだか最近退屈だ」
と感じるときは誰しもあります。
このような、
暇
や
退屈
という言葉を使用すると、いかにもネガティブなニュアンスが生じてしまいますが、
しかし、実際には、
「暇だ」
とか
「退屈だ」
と感じるときというのは
平穏
や
平和
ともいえる良い状態でもあると言えるでしょう。
これは、差し当たって、目の前における問題、緊急かつ重要な問題が起こっていないということの現われでもあるのです。
というのも、人生で問題が頻発する人というのは、
「暇だ」
とか
「退屈だ」
と感じる機会の方が少ないのです。
ですから、
「暇だ」
とか
「退屈だ」
と感じるときというのは、
特に自分自身に対して差し迫った問題が起こっていないという意味でとても平和な日常生活を送ることができているということでもあるのです。
もっとも、平和・平穏であるといっても、それが絶対的な安心につながるわけではありません。
このような状態は、単に緊急かつ重要な問題、すなわち第一領域の問題が生じていない、という意味ではよいことですが、
放置していると、緊急ではないが重要な問題、すなわち第二領域の問題が段々と緊急性を帯びてきて、しまいには第一領域の問題として、将来の時点において私たちを襲ってくる可能性があるのです。
したがって、
「暇だ」
とか
「退屈だ」
と感じる場合というのは、
このような緊急ではないが重要な問題、すなわち第二領域の問題に着手する、すなわち、問題を予防することに注力するのが良いでしょう。
例えば、典型的なのは災害対策です。
災害というのは平時にはめったに起きません。
しかし、一度起きてしまえば大変な目に合うので事前に対策をしておくに越したことはないのですね。
とはいっても、
「そのような対策を敢えてするほどの気力は湧いてこない」
「めんどくさい」
という心境になる人の方が多いでしょう。
これは、災害という平時には危機感を感じにくいことに対してなかなか重い腰を上げにくくなってしまうことが原因でしょう。
実際に目の前に問題が生じていないのだから、危機感を感じようがない、ということもあると思います。
そこで、危機感を醸成するために「暇だ」と感じた時におすすめなのは、
ヒヤリハット事例集
を読むことです。
ヒヤリハット事例とは、顕在化していないものの、重大な災害や事故に直結しかねない、一歩手前の危険な状態にある具体的な事例のことを指します。
具体的な事例については以下においても、解説されています
日常生活でのヒヤリハット
リビングの電源コードに足が引っ掛かり、転びそうになった
高齢者がお風呂に入った際、浴室の床が濡れていてすべりそうになった
幼児がベランダのカギを開けて一人で出てしまい、柵に頭を打ちそうになった
ベビーベッドの柵が外れていて乳児が転落しそうになった など
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/2048/
上記は単体で見ればまだ事故は起こっていない事例です。
しかし、このようなヒヤリハットの事例を放置してしまうといつか大きな事故に発展してしまう可能性があるのですね。
上記は主に家の中におけるヒヤリハット事例集ですが、
これを見るだけでも、
「電源コードの置き方は今までのままでいいのか?」
「ベランダのカギのかけ方は今までのままでいいのか?」
といったことを私たちに考えるきっかけを与えてくれます。
このように、ヒヤリハット事例集は、これを読むことによって、
「私の場合、何か今からでも対策を行えることはないのか?」
ということを考えるきっかけを与えてくれるため、
小さな危機感を醸成することができます。
危機感を感じると自然と人は行動しやすくなります。
したがって、このような危機感を醸成するためにも、
ヒヤリハット事例集を読んでみる
ことをおススメします。
読むことによって、
「これはすでに対策済みだ」
と感じることもあれば、
「これは考えたことなかったな」
と感じることもあるでしょう。
いずれにしろ、読んで損はないコンテンツだと言えます。