何か物事を長年続けていると、
「そろそろ、新しいことにも挑戦してみたい」
と感じることがあると思います。
それは、
「今までやっていることに飽きた」
とか
「これまでやっていることから学べることがなくなってきた」
といった事情もあると考えられます。
そのような状況から、いきなり覚悟をもって新しい分野に猛烈に突っ込んだり取り組める人もいるのですが、
たいていの人は、
「でも、本格的にやるとしたら大変そうだな」
と考えてしまったり、
「でも、今の方が楽だし」
と考えてしまったりします。
そして、
何かやりたい
と頭の片隅では思いつつも、
実際にはそこまで体が動かない
といった状況に陥る可能性があります。
例えば、
仕事において長年同じ分野をやり続けて専門性を高めている人というのは、
「いざ、というときのために他の仕事もできるようになっておきたい」
と考えつつも、
「なかなか体が動かない」
といった状況になりやすいです。
しかも、その場合、今の専門性でも十分に食えている、とかそれなりに年収を得ることができる、となるとなかなか今の安泰を手放すこともできかねる、と考えてしまうと思います。
しかも、たいていの場合、
新しい分野にも挑戦する
ということは、
まるで新人と同じように強いストレスを感じる可能性もある
ともいえるでしょう。
しかも、年収も下がってしまう可能性もある、
とすれば、躊躇するのも当然です。
最近は、プログラミングの教室なども流行っているらしいですが、
人によっては、今取り組んでいる本業とプログラマーの年収を比べてみて、
「プログラマーってフリーならともかく勤め人の場合はそこまで年収高くないな……今の仕事を続けていた方が年収だけ見たらいいかも」
と感じたことがあると思います。
プログラミングをやってみたいと考えていたとしてもそういうハードルが立ちはだかる場合があるということです。
ただでさえ、10の利得を捨ててでも11の利得を獲得しに行く決断は難しいものです。
ぶっちゃけそこまで何もかも捨てるだけの覚悟がない
しかし、同時に、
少しずつでもいいから新しいことにも挑戦してみたい
と考える人が多数派だと思われます。
その場合は、
今できていることの生産性を高めつつも、新しいことに挑戦する
という方針が一番安全です。
これが一番リスクが低いです。
具体的には、
今仕事をしている人の場合は、
その仕事につきかかる労力や時間を生産性を高めることによって短縮して、新しいことに挑戦することができるだけの「余剰」を作ることになります。
新しいことに挑戦するということは、新規に投資活動を行うのと同じようなものです。
そして、投資活動を行うためには
「余剰」
を確保する必要があります。
そして、このような「余剰」を確保するために、
今取り組んでいることの生産性を高めることが重要になってくるのです。
例えば、仕事をやっている人の場合、
①一つ一つの作業工程を短くする(ショートカットキーを使い来なす)
②今取り組んでいる分野の勉強を進めて仕事の際の判断力を高める
③部下を教育して手伝ってもらえる範囲を増やす
などの方法によって、
少しずつ、生産性を高めることを意識するとよいでしょう。
これは、あらゆる角度から検証することが大事です。
例えば、髪の毛を維持するために長時間かかるのであれば、究極的には坊主にしてしまうという方法がありますが、
それがそもそも許容できる手段なのか、ということまで含めて色々と検討を行うことになります。
いずれにせよ、生産性を高めるためには、
「もっと短い時間、少ない労力で仕事を進めることができるのではないか?」
という問題意識を常に持ち続けることが重要になってくるでしょう。
このような形で
「余剰」
を少しずつ作ることができるようになると、
新しいことに低リスクで挑戦しやすくなります。
そろそろ、新しい分野にも挑戦したいと思ったあなたが最初にやるべきことは
すぐに新しい分野に全力投球しようという無謀な計画を立てることではなく、
目の前にある物事の生産性を高めることにあるでしょう。