年末が近づいてきました。
この時期になるとクリスマス、大晦日などのイベントを意識する人も増えてくることでしょう。
そこで、第九などを聞くことになる人も多いと思います。
「第九って何?」
という人は以下の動画のメロディーを聞けば思い出せるかもしれません。
第九はベートーヴェンによって作曲されているのですが、
歌詞の大部分はシラーによる「歓喜に寄す」という詩によります。
ベートーヴェンは20代の頃にシラーのこの詩を読んで
「いつかこの詩に曲をつけたい!」
と考えたうえで、その30年後の54歳の頃に第九『歓喜の歌』として完成されたものだとされています。
したがって、見方によれば、この曲は
「30年以上かけて作られた大作」
と言えることでしょう。
著名な方の場合、このように
長期間かけて大作を作り上げる
ことを行っている印象です。
一方で、普段仕事などで働いている人にとっては、
「これは今日中に」
とか
「これは今週中に」
といった短期的な納期の仕事が大部分を占めているかもしれません。
仕事の内容によっては、
「5年計画」
といった数年単位のプロジェクトもあるかもしれませんが、それは稀です。
しかし、例えば、
「短期的な仕事だけじゃなくて後世に残るような仕事をしたい」
と考えている人にとっては、
ベートーヴェンなどがやっているように、
長期間をかけてようやく完成する仕事
というものを意識する必要があることでしょう。
30年以上かけて取り組み、ようやく完成する仕事というのは、それ自体人生の大半を費やすことになります。
そのような取り組みは、単に生きていくための仕事(ライスワーク)ではなく、ライフワークと呼べるものになるかもしれません。
そして、それはあなたにとっての自己実現活動になり得るものでしょう。
あなたにだけしかできない自己実現活動を行うためには、
もしかしたら、長期間にわたって忍耐が必要になるかもしれません。
目に見えてわかりやすい成果が生まれるのも早くはないかもしれません。
しかしそれでも、
「この仕事に人生をかけてみたい」
と本気で思える対象が見つかることができれば高い幸福感を得ることが可能になるでしょう。
第九のような大作を見ると、そのような思いに駆られます。