個人的に、いわゆる、仕事の中には、
「自分がどうしてもやらないと回らない仕事」
もあれば、
「自分がやらなくても最悪回る仕事」
の2種類があると考えています。
重要度の問題で言えば、一般的には、
「自分がどうしてもやらないと回らない仕事」
の方がはるかに大事と言えるでしょう。
特に、勤め人の場合、
「自分がどうしてもやらないと回らない仕事」
というのは想像以上に少ないと考えるべきでしょう。
ほとんどの場合、
たとえ、優秀な人が退職してしまっても、その仕事は実は他の人が頑張れば回すことができる
という状態であることが多いです。
もちろん、グラデーションはあるでしょうが、
その企業の中で唯一無二の存在である
ということはあまり多くはないようです。
実際、どんな従業員であっても仕事が回せるようにマニュアルなどをしっかりと整備している企業の方が
「もしもの時の対策ができている」
と言えます。
この辺りは仕事量が少ない人はさほど意識する必要はないのですが、
ある程度、手元に仕事が回ってきてしまって、いよいよまずい、という状況になってしまった人は強く意識するべきことと言えるでしょう。
すなわち、
それは、あなたが倒れたら詰んでしまう仕事なのか、結局、誰かがなんとかしてくれる仕事なのか?
ということを一つ一つの仕事に対して考えるべき、ということです。
そして、
あなたが倒れたら詰んでしまう仕事
については、
「絶対死守」
するとして、
それ以外の仕事については、
自分でもできるけれど、敢えて、他の人に任せる
といった采配を行えるようにすることが重要でしょう。
ここ最近は、
「あなたの手掛けている事情の買収に興味があります。交渉させていただけませんか?」
といったお話も個人的にいただくこともあり、
改めて考えると、私の手元には以前に比べるとはるかに多い事業があると感じることが増えてきました。
もともとは、私の方が他人の事業を買収して育てるといった立場が多かったのですが、
最近は、反対側の立場にもなりそうな気配です。
そして、その中には、
「私自身がやらなければおよそ意味がない」
と感じるような極めて属人的な内容の事業もあれば、
上手くやることができれば、最悪私自身が手掛けなくても回すことができるタイプの事業も存在する、
という状態になってきたように思います。
前者は、
あなたが倒れたら詰んでしまう仕事
の類型だと言えるでしょうし、
後者は、
あなたが倒れても、結局、誰かがなんとかしてくれる仕事
の類型と言えるでしょう。
「時間は有限の中で、自分は何を優先して取り組んでいくべきなのか?」
「最悪捨てられるところはどこか?」
忙しくなってくるとそのような問いかけが非常に重要になってくるということを切に感じます。
それは、あなたが倒れたら詰んでしまう仕事なのか、誰かがなんとかしてくれる仕事なのか?
そのようなことを普段から考えることが重要なのでしょう。