健康のためには歯に気を使うことが必要になると言われます。
そこで私は定期的に歯医者さんに行ってクリーニングをしてもらうことによって歯周病を始めとした歯のトラブルをなるべく避けようと考えています。
しかし歯医者さんに行く際に1つ大きな障害がもともとありました。
それは歯医者さんは保険診療を行った際にお客さんに対して現金払いを求めがちであったと言う現実です。
保険診療を行っていない場合には、クレジットカード払いやバーコード払いなど、最近のキャッシュレス決済にある程度対応してくれているところが多かったのですが、なぜか保険診療になった途端に現金払いでないとダメですと言われることがとても多かったのです。
これは私にとって非常に困った事態でした。
というのも私は典型的なキャッシュレス派であり、基本的に現金を持ち歩くと言う生活を想定していません。
正直に言うと、現金を基本的にATMから引き出すと言う動作はしないため、それぞれの銀行口座のATMの場所をろくに把握していません。
つまり、例えば保険診療の際に現金払いを要求されてしまった瞬間に、
私は自分の持っている銀行口座のATMを探した上で、
実際にそのATMを訪れて現金を引き出したうえで、
マネーフォワードに現金を引き出した旨の情報の反映をすると言う動作を少なくともしなくてはいけません。
しかも困ったことにATMと言うのは、現金の引き出しをする際に、平日の夕方以降になってしまったときに、時間外手数料というものがかかってしまいます。
普通に勤め先で仕事をしているビジネスパーソンにとって、これはATMから現金を引き出したいが為に、わざわざ時間外手数料と言うものを払わざるを得ないと言う状況を強いられるイベントとなっています。
私はこれが非常に不満であり、時間外手数料を支払わなければならないと言う状況そのものが好ましいものではないと言う認識です。
したがって、保険診療において現金払いを求められると言う事態は私にとってその歯医者さんに行くための大きな障害が1つ増えているということを意味しています。
したがって、この現金が手元にないというある意味くだらない理由によって、私は歯医者さんの予約をスキップしてしまうこともよくありました。
つまり、私にとって、現金払いを要求されると言う事は、私の健康に気を使いたい、健康を維持したいという目標の達成との関係で非常に大きな障害となっていたのです。
今回歯医者さんに行ってみてこの大きな障害がいつの間にか取り除かれていたと言う事実に非常に驚きました。
仮に、前回の保険診療において現金払いを要求されたと言う事実を念頭に、
「二度とこの歯医者さんのお世話にはならないようにしよう」
と考えていたら、この歯医者さんの変化に全く気づかなかったでしょう。
今回のことを受けて、一度〇〇はもうだめとか、〇〇はオワコンと言うように私の周りや世間一般で言われていたとしても、その後の時間の経過によって、前提となる事実が変わってしまうという可能性を今後念頭に入れるべきだと思いました。
これは例えば他人に対する評価と言うことにも通じる話だと思います。
例えば、たまたま運が悪くてその人が持っている能力を発揮できない期間が長くなってしまうと、周りの人からはこの人は微妙だと言う評価を受けてしまいます。
確かに、そのままそのような低評価がその人に対して永遠に続いてしまうという可能性ももちろんあります。
しかしその人の運が良くなったなどの事情によって、その人本来の力がその後発揮されると言う事は十分にあり得ます。
そうした際に、従来からのその人に対する周りの評価と言うのも低評価から高評価へと逆転する可能性があります。
このように私たちが日常で行われている様々な判断というのは、何かの事実が永遠につづくと言う前提をもとに行われていることがあります。
そして、このような認識が何年も続いた場合、それはいつの間にか常識と言われるようになります。
しかしこの常識というものを支える前提事実というのは不変のものではなく、状況によって変わり得るものです。
このような特定の事実が永遠に続くという発想を私たちは抱きがちだというバイアスが存在するということを意識しなければならないのでしょう。
このようなバイアスに気づいて、常にこれを意識できるようになれば、時代の変化にも対応できる人間になれるのではないでしょうか。