あなたは毎日朝起きた瞬間に何を考えるでしょうか?
「また、面倒くさい一日が始まってしまったか」
とか、
「仕事しなきゃ行けないけど嫌だなあ」
とか、
「疲れているからもっと寝ていたいけど、起きなきゃ」
そんなネガティブなことを考えたでしょうか?
勤め人の場合は、例えば前日に積み残したタスクが残っていたりして、それをさっさと処理しなければいけないという状況に陥っている人もいるかもしれませんね。
前日に終わりきらなかった仕事というのは、大体の場合は緊急かつ重要な活動である第1領域の活動に該当する事が多く、さっさと処理しなければ行けなかったりするため、処理するために、ストレスが溜まりやすいです。
返しきれなかった借金を朝から処理しなくてはいけないという状況でしょうか。
頑張ったところで、返さなくてはいけなかった借金を返し終わったかのような達成感は得られるものの、
しかし、状況はマイナスから0にどうにかなった、にすぎません。
マイナスから0になんとか戻すために労力を割いたところで、気づいたら一日の半分が終わっていたりします。
そのまま、仮にさらに第1領域の仕事が来てしまうと、それを午後に処理する必要が出てきます。
そして、そのまま仕事が早い人はなんとかその日に全てを終えることが可能なのですが、
そうはいかないのが通常で、そのまま、またその仕事が次の日まで持ち越しになります。
そうすると、次の日に朝起きるときにも、
「仕事しなきゃ行けないけどなんか嫌だなあ」
という状態になってしまうのではないでしょうか?
「いや、それは、勤め人には良くあることだよ」
「当たり前」
と思うかもしれません。
そして、実際に大体の場合はその通りだと思います。
しかし、実はそうでも無い人もいます。
すなわち、朝起きた際に、
「今日も自分のやりたいことをやれるぞ!」
と思ったり、
「自分の目標に向かって今日も頑張ろう!」
と前向きに一日を開始するような人たちです。
このような人たちは、前日の負債を引きずっていません。
それどころか、まるで借金を返し終わってまともに貯蓄をし始めることができる人のように、やるべきことを積み上げることができることにウキウキした気分になっているのです。
しかも、この積み上げを行う行為というのは、自分の未来をより良くすることが期待できる行動です。
自分のなりたい自分になるべく、努力をすることが可能な状況を手に入れることができています。
これは、完全に自分の現在の負債である第1領域の活動を処理しきった末に手に入れることができる状態です。
借金を完全に返し終わった人が、その呪縛から解き放たれ、そこから感じ始めることのできるすがすがしい気持ちと似ているのかもしれません。
このような1種の臨界点を超えた時のすがすがしさはじわじわと自分に幸せをもたらしてくれます。
もっとも、このような状態になるためには、完全に自分の現在の負債である第1領域の活動を処理しきることが必要になります。
これが非常に難しいため、ほとんどの人はなかなか臨界点を超えることができないのかもしれません。
端的に言うと、勤め人の場合は、勤め先をFIRE、すなわち辞めてしまうと簡単にこのような状態になることができます。
このように、クイックに臨界点を超えることが可能であるため、FIREとしての早期退職は非常に魅力的です。
しかし、勤め人を辞めなくてもこのような臨界点を超えて毎日幸せを感じることは実はできるのではないか、と私は考えています。
すなわち、FIとして、経済的自由を達成してしまって、リスク許容度を限界まで高め、第1領域の仕事を完全に消し去り、現在の負債を完全に消滅させてしまうことで、緊急ではないが重要なことである第2領域に果敢にリソースを投下できる状態をそこから時間をかけて創ってしまうことによって、もう第1領域をやる必要がなくなるため、勤め人を自ら辞めなくても勤め先で「特別な存在」として、自己実現的活動に集中することも可能になるのです。
しかも、大抵の勤め先は集団の力が活かされた組織ですから、勤め先を退職し個人で単に頑張るよりも、敢えて組織に所属したままの方が、むしろ自己実現的活動がやりやすい場合があるのです。
私は実はこれが経済的自由を達成することで得られる最大の効用だと感じます。
そして、自己実現的活動というのは決して自分の利益だけを考えた独りよがりな活動というわけではなく、社会に貢献するための活動も含まれます。
おそらく、ほとんどの人は自己実現的活動の一種としての社会貢献活動を自ずとし始めることでしょう。
そして、同時に上記こそが私が目指すべき真の社会人としての姿であると考えています。
すなわち、単に経済的自由を達成するだけではなく、それによって創られた時間を有効活用し、真に社会に貢献できる自己実現的活動を行いたい、
これが私の考えです。
そして、この社会に貢献できる自己実現的活動というのは、人によってその中身の方向性は異なるかもしれませんが、
私の場合、それは、22世紀におけるより良い社会を21世紀である今から少しずつ積み上げて創りあげていくこと、になるのではないか、と考えています。
それが一体どんな社会なのか、というのは私の中ではまだ朧気なので、最近はこれを少しずつ考えていくことにしていますが、
少なくとも、今よりも良いと言える社会になったらいいなと思っています。
いつか、そのためのビジョンと具体的な実行策をどんどん出せるように毎日勉強する必要があると思って生きています。