例えば、あなたが起業をしようと思ったとしましょう。
その時に真っ先に必要になるのは何になるのでしょうか?
人によって色々な回答があるかもしれませんね。
しかしながら、差し当たり、
「商品を買って頂くお客さん」
は必要になるのではないでしょうか?
色んな起業の例を見ていても、
起業の前に予め見込みとなるお客さんがいるのか、あるいは、起業後にお客さんを探し始めるのかによってかなり成功までの期間が変わります。
当然ながら、事前に見込みとなるお客さんがいる方が断然有利です。
したがって、これから起業したり、何らかの形で独立をしたがっている人、あるいは独立などをすることを事実上強いられそうだなと考えている人は、
まず初めに見込みとなる顧客リストをガンガン開拓していく必要があります。
これは例えば、副業などを予め積極的に取り組むことによって増やしていく方法もありますし、副業が禁止されていてどうしてもできないという場合でも、つながりだけは保っておく必要があります。
今はSNSなどが盛んなので、例えばfacebookなどのように身元が分かりやすいものを用いると関係を保ちやすいのではないか、と考えています。
また、独立する予定や起業をする予定が全くない人であっても、顧客リストを収集しておくという発想は大事になると思われます。
というのも、普通の勤め人の場合は、賃金という労働の対価をもたらしてくれるのが一カ所しか存在しないという話になってしまい、シンプルにリスクが高い状態になってしまいます。
転職をする予定が無くても転職市場でどのように自分が評価されるのかを見ておくべきという話がありますが、これは顧客リストの開拓の一種の活動だと考えておくのが良いと思っています。
手元にある顧客リストに名前が1つしか載っていない人よりも、複数の名前を載せている人の方が有利に事を進めることができます。
せめて「お互いに名前ぐらいは知っている」という関係を創っておくと後々生きてくるのではないか、と考えています。
副業などはこの顧客リストをダイレクトに増やす活動なので、オススメできます。
さらにいえば、一つの勤め先の中においても複数の顧客リストが存在する場合もあります。
これは典型的には複数の上司ですね。
普通の勤め人は新卒入社の配転によって特定の上司の下について指導を受けることになると思われますが、
毎年ここで起こっているのが、通称「上司ガチャ」であり、すなわち、良い上司に当たる可能性もあれば、微妙な上司に当たってしまう可能性もあります。
良い上司に当たった人は幸せになれますが、逆だとパワハラなどによって退職に追い込まれかねません。
したがって、自分が仕事をもらえるような上司を複数人創ることも顧客リストの開拓の一種の方法論だと思われます。
この辺りも、実は上手くやれば入社前にある程度コントロールすることは実は可能なので、これができると良いスタートダッシュを切ることが可能です。
それができなくても入社後に努力を重ねれば自分で複数人の上司という顧客リストを増やすことが可能です。
いずれにしろ、どこかのタイミングで顧客リストを地道に増やしていくことが必要になると考えられます。
したがって、まずは、第一に顧客リストの開拓をすることが望ましいということを頭に入れておくことが肝要でしょう。
次に、考えるべきは、外注先リストです。
これは、商売などをするに当たって、自分の時間を確保するために必ず必要になる物です。
基本的に、顧客リストが増えていくと、売上げなども増えていくのですが、人は一日24時間しか使えないので、そのうちに1人ですべて回し続けることについて限界が生じるのです。
したがって、自分の時間を確保するためにも、何らかの作業を他人にやってもらう必要が出てきます。
他人と言っても、これは実は自然人のみならず、特定のサービスを提供している企業なども含まれますね。
例えば、商業登記手続きを司法書士さんに全部お願いすることもそうですし、
決算を税理士さんに全部お願いすることもそうですし、
雑多な作業をやってもらうためのオンライン秘書、オンラインアシスタントサービスを用いることもこれに含まれます。
スキルがあると自分で全てやりたくなってしまいがちなのですが、個人にはどうしても時間の制約が存在するということを忘れてはいけません。
しかも、放置していると、ギリギリの状態になった段階で、適当にググったりしてトップに出てきた適当な業者さんにお願いせざるを得なくなってしまいます。
しかもそのような状況だと急いでいるが故に、コミュニケーションを禄に取ることができないので、適当にお願いして、高額なフィーを取られたあげくに大した成果を上げてくれないという話にもなりかねません。
したがって、まだ時間の余裕もあって、かつ自分でもスキル的には十分に回せるという状況から外注先リストの開拓と情報の更新をしておく必要があるのです。
時間があるが故に、今後の経営方針も踏まえてコミュニケーションをとっていくことが可能ですし、相手があまり分かっていなさそうであれば、教育をするだけの余裕も生まれます。
このように、事前に外注先リストの開拓をしておこうという意識があると後々楽になってくるでしょう。
因みに、外注先リストというと独立したり、起業したりした方向けの話と思われるかもしれませんが、そうではありません。
むしろ、勤め人においても外注先リストのような考え方が重要になります。
これは、厳密には外注先とは言えませんが、典型的には部下を適切に教育したりすることによって、上手く仕事を任せることができるようになると自分の時間を創り出すことが可能になります。
これについては、以前に記事でも解説しています。
ここでも書いてあるとおり、事前に仕事を任せられるような人を予め創れるかどうかが極めて重要です。
事前の準備がものをいうのですね。
最後に、重要になるのは、資金調達先リストです。
典型的な資金調達先としては銀行などの金融機関が上げられるでしょうね。
特に地域密着型の信用金庫などは予め関係を構築しておくことが重要になるようです。
グーグルマップなどで、「銀行」や「金融機関」などで入力してみると、自分の現在地の周りに思いの外たくさんの金融機関が存在していることが分かると思います。
まずは、このように、どういう金融機関が世の中に存在しているのか、ということを知ることから始まると思います。
資金を調達すると言っても、信用が無いといけなかったり、事前の信頼関係がものをいうので、やはり時間がかかるのであって、予め準備ができているのかどうかでいざというときに決めることができるようになります。
後は、シンプルに親に借りたり、友達に借りるという方向性もあり得ます。
これも、当然信用が無いと借りれないので、信頼関係を予め作っておくと良いです。
一般的には、「他人にお金を貸してはいけない」という規律をみなさん個人は守っているはずなので、そんなの難しいと思う方もあると思われますが、
しかし、意外と義理人情で貸している人はいるのです。
(だからこそ、「それでも貸すな」と口酸っぱく言われているのだと思います。)
そして、こちらの場合も、返済が滞った場合の信頼関係破壊のリスクは存在するため、慎重に行う必要があるものの、いざというときのために、
「いつでも力を借りることができる関係」
を予め作っておけるとかなり安心材料になります。
もちろん、こちらも一朝一夕にできるものではないので、普段の意識がものをいいます。
以上のように見ていくと、顧客先リスト、外注先リスト、資金調達先リストは常に開拓し続ける必要があり、事前の準備のためにもやはり相当程度時間が必要だということが分かってくると思われます。
というわけでやはり時間は貴重な資源だと言うことです。
コミュニケーションにつき時間が不可欠だという話は以下でもしています。
もちろん、ある程度の工夫によってこの時間をカットすることは可能です↓
起業の場合は、一番強いのはやはり決算書でしょう。
決算書の数字が良いという見た目の良さはコミュニケーションコストを下げます。
このような形で、 顧客先リスト、外注先リスト、資金調達先リスト という社会資本を常に開拓していこう、更新していこう、という意識が習慣化されていくと、何事もスムーズに事が進みやすいのではないか、と考えています。
そして、このような意識や行動が習慣化されているという土台を築いている人が実際に独立した際にも成功しやすいと思われます。
何故ならば、社会資本をある程度築き上げている状態からスタートを切れるからですね。
したがって、このような意識で習慣化をして頑張っていきましょうということで、この話を締めたいところですが、
実は、このような 顧客先リスト、外注先リスト、資金調達先リスト という社会資本 を時間をかけずに簡単に手に入れることができる方法も存在するのです。
その方法とは、優良事業の買収です。
簡単に言えば、顧客先リスト、外注先リスト、資金調達先リストを開拓するための時間をお金で買うという発想です。
正直に言えば、これが一番早いです。楽です。
この方法の最大の問題は当たり前ですが、金融資本がないとそもそもできない、ということですね。
しかし逆に言えば、お金さえ払えば、これだけの社会資本が時間という稀少資源を使わずに一気に手に入れることができるのです。
有形資産を無形資産に変える方法として見るとかなり優良ではないでしょうか??
このように考えていくと、お金の使い道というのはやはり重要ですね。
ブランドバッグなんて買っている場合じゃありません。
お金の使い方が上手い人はこのようにどんどん成功への道を歩んでいくということなのだと思われます。