なぜ堅実な人までもがハイリスクな投資に手を出すのか?
株式市場において、「普段堅実な人がハイリスクな投資に手を出し始めたらそこが天井」という経験則は、古くから言われてきました。
これは、市場が過熱し、バブルが形成される兆候の一つとして捉えられています。
では、なぜ堅実な人々が一斉にリスクの高い投資に傾くのでしょうか。
- 群衆心理: 周囲の人々が投資で大きな利益を得ている様子を見ると、自分もその一員になりたいという心理が働き、リスクを顧みずに投資に飛びつく人が増えます。
- 情報過多: インターネットの普及により、投資に関する情報が氾濫しています。素人でも簡単に投資を始められるような情報が溢れる中で、冷静な判断が難しくなり、「もっと上がるはずだ」とつい楽観的な見通しを抱いてしまうことがあります。
- 低金利環境: 金融機関の預金金利が低い状況が続くと、より高いリターンを求めて、リスクの高い投資に手を出す人が増えます。
FANG+のような高成長株へのシフト
近年では、FANG+と呼ばれるようなハイリターンが期待できる商品への投資が人気を集めています。
これらの銘柄は、高い成長性が見込まれる一方で、株価が大きく変動するリスクも伴います。
普段、安定成長型の銘柄に投資していた人が、一斉にFANG+のようなハイリターンが期待できる商品にシフトし始めることは、市場が過熱している一つのサインと言えるでしょう。
ちなみに、似たような現象として、2021年においてはレバナスと呼ばれるレバレッジ商品も流行っていました。
株式相場が天井を迎えた際の対処法
株式相場が天井を迎えたと判断した場合、どのような対処をすべきでしょうか。
- ポートフォリオの見直し: 高リスクな資産の比率を下げ、安定的な資産にシフトします。
- 現金化: 一部の株式を売却し、現金化することで、下落リスクを回避します。
- 分散投資: 複数の資産に分散投資することで、リスクを軽減します。
- インデックスファンドへの投資: 個別株の選定が難しい場合は、インデックスファンドに投資することで、市場全体の動きに連動したリターンを得ることができます。
まとめ
株式市場は常に変動しており、一概に「ここが天井」と断言することはできません。
しかし、普段堅実な人がハイリスクな投資に手を出し始めるという現象は、市場が過熱している可能性を示唆する一つのサインであることは間違いありません。
投資は自己責任で行う必要がありますが、上記の点に留意し、冷静な判断を心がけることが大切です。
場合によっては、周りの人とは全く違う行動をとることが良い結果に結びつくこともあるのです。