「人生いろいろ」
「男もいろいろ」
「女だっていろいろ」
というフレーズを聞いたことがありますか?
直近ですと、
「人生いろいろ、会社もいろいろ」
という形で2009年における国会答弁において小泉元総理が答弁したことがあります。
小泉純一郎首相が、岡田克也・民主党代表から、勤務実態がない会社員時代に厚生年金に加入していた問題を追及されたときの答弁でこのように答えたようなのですね。
このフレーズの元ネタは、
島倉千代子さんによる「人生いろいろ」という歌詞からきているようです。
「死んでしまおうなんて悩んだりしたわ」
から始まるこの歌詞ですが、
嫌なことがあっても立ち直らせてくれる、元気づけさせてくれる内容で良いと私は感じています。
この歌においては、主に男女関係、恋愛関係を中心に触れられているようですが、
例えば、気になっている人に告白して振られてしまったというシチュエーションに直面した際、
「人生終わった……」
「もうダメだ……」
「希望見えない……」
といった気持ちになってしまうことが多いようです。
これは特に恋愛経験が乏しい若いころに起こりやすいようですね。
逆に、年齢が重なってくると、相手に振られてしまったとしても、
「まあ、そういうこともあるよね」
とか
「今回はダメだったけど、他の人がきっといるだろう」
という形で落ち着いて受け止められるようになってくるようです。
これはまさに、自分の経験から、
「男もいろいろ」
「女だっていろいろ」
ということを実感として持っているからこその受け止め方だと考えられます。
きっと、なんとかなる、
とか
きっと次のチャンスもある
ということをわかっているからこそ
「まあ、そういうこともあるよね」
という形でショックな出来事、嫌な出来事を受け止められるのでしょう。
このように、恋愛に関係に限らず、
「まあ、そういうこともあるよね」
という受け止め方ができる事象が増えるたびに、
その人は少なからず成長していると言えるでしょう。
恋愛の喩えを出してしまうとどうもハードルが高く感じてしまいますが、
仕事においても新人の頃は大慌てで作成し、緊張して送信したメールも
回数が重なってくるたびに、急に返信を求められたりしても、
「まあ、そういうこともあるよね」
と感じるようになってきますし、
お客様からのクレームに新人の頃はどう対応すればいいのかわからずワタワタしたりしていても、
「まあ、そういうこともあるよね」
とクレームの中にも想定通りのパターンなども発見できるようになり、落ち着いた対応ができるようになります。
順調にプロジェクトが進んでいたと思っていたのに、納期直前に突然仕様変更を求められて最初からやり直し……という憂き目にあっても、新人の頃は
「どうしてこんなことに……ここからどうすればいいのか……」
と感じやすいものですが、慣れてきてしまうと、
「まあ、そういうこともあるよね」
と受け止めながら粛々と仕様変更に対応する、といったこともできるようになります。
このように、
「まあ、そういうこともあるよね」が増えるたびにあなたは成長し続けている
と言えるでしょう。
それがとんでもなく些細なことであっても、
確実に一歩進んでいるのです。
それがあまりにも些細な一歩だと
「でも、大した内容じゃないし」
と感じやすいものですが、
実際にはそのようなきわめて些細な内容が積み重なって人生の新たなステージへと歩みを進めることができるのです。
仮にそれが大した内容ではなくとも、
「まあ、そういうこともあるよね」が増えるたびにあなたは成長し続けている
のです。