「史上最速で大富豪になった男」
として最近話題に挙がったのは、
1992年生まれの
サム・バンクマン=フリード
という方。
彼は、
投資会社のトレーダーを経て2019年に暗号資産(仮想通貨)のデリバティブ取引所FTXを設立し、
大富豪になった人です。
29歳の時点で、1兆円を超える資産を保有しているらしいです。
すごいですね。
それだけの資産を若くして手に入れている人の普段の生活って、他人事とはいえ、気になってしまいますよね。
どうやら、彼は、
「現代の若者らしいライフスタイル」
で過ごしているようなのです。
具体的には、
アメリカの仮想通貨規制を避けて香港に移住したバンクマン=フリードは、友人とシェアルームに住みながら、いつもTシャツと短パン姿で過ごし、
美食とは無縁のヴィーガン(完全菜食主義者)で、
香港中心部にあるオフィスは、どこでも寝られるようすべての部屋にビーズクッションが置かれているといいます。
大富豪であるにもかかわらず、そのライフスタイルはミニマリストそのものです。
ミニマリストは、必要な物以外の余計な物を持たない生活を送る人たちの事です。
多くの場合、
「お金持ちになったら存分にお金を使いたい」
などと考えがちですが、
彼らの場合、その感覚とは違った感性を持っているようです。
そもそも、若くして1兆円を手にしたといっても、
現金として、札束が彼らの目の前にあるわけではありません。
むしろ、彼らの多くはキャッシュレス決済なども使用しているでしょうし、稼いだお金を現金で直接受け取るといった機会もほとんどないでしょう。
彼らにとって、1兆円の資産と言っても、それは、各口座上の数字、データでしかないのですね。
そもそも、コロナ禍を通じて、いわゆる、
「お金持ち」
の数はかなり増えている中で、
従来のお金持ちのイメージである、
豪邸に住み、
高級ブランドで着飾り、
プライベートジェット、
クルーザーを所有しても、
それはかえって
「成金」
にしか見えない、かっこよくない、といったイメージがついてくるようになりました。
かつては、このようなアイテムで、
「私はお金持ちです」
といったことを間接的にアピールすることも多かったようですが、
最近は、SNSなどの発達によって、
「あの人はすごい」
とか
「あの人はお金持ち」
とか
「あの人は実力者だ」
といった
評判
を形成することができるため、それさえ確立できているのであれば、
「私はお金持ちです」
といったことを物の所有によってアピールする必要すらないわけです。
したがって、ミニマリストの場合には、
そのような「お金持ちアピール」のグッズを
不要な物
と感じるようになり、それゆえ、距離を置くことになる、ということでしょう。
このようなタイプのミニマリストは
「物質以外の富をたくさん持っている人」
といえるのかもしれません。
そのような現代的な感覚を持っている人にとって、
お金というのは、生きていくだけに困らない、経済的自立、経済的自由を達成するのには必要かもしれませんが、
しかし、自己実現や評判を確立するためには、そこまで多くを必要としていないかもしれません。
むしろ、お金が余ったら
それをより有効な寄付先に寄付するなどして、
自分の評判をさらに高めることによって、
彼らは自己充足感を得ているのかもしれませんね。
バンクマン=フリードは、AI(人工知能)の研究機関や、核兵器や生物兵器の脅威を減らそうとする団体を支援し、
また、医療や動物福祉などの分野に多額の寄付を行っているようですね。
彼らのような、「現代的な大富豪」の生き方に今後も注目ですね。