複業を通じた所属コミュニティーを増やす試み

コミュニケーション
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私たちは何故学校へ通っていたのでしょうか。授業を受けるためだったのでしょうか?

それとも、学歴社会だから仕方が無いとして、取りあえず学校課程を修了した旨を証明してもらうことが重要だったのでしょうか?

今や、勉強そのものは実技や実験器具が別途必要にならない限り、学校に行くことなく行えますし、何ならオンライン授業なるものも浸透しつつあるわけですが、それでも何故学校へ通っていたのでしょうか?

私はやはり、学校におけるコミュニティーに所属するということがその人にとって意味のあることだったからという要因が大きいのではないか、と考えています。

要するに、友達などを始めとした好きな人と会いたいから学校に通っていくという動機にプラスして、自分が何者であるのか、というアイデンティティに絡んでその学校に通うという所作がその人に所属場所を与える機能があったからということなのかなと感じています。

振り返ると、ほとんどの自己紹介において、学校歴と職歴について話されることが多いように思います。

この辺りの記号を用いれば他人にも自分のことを分かってもらいやすいですし、故に、これらを自分のアイデンティティと無意識に絡めている人が多いのかなと思います。

特に、学校に通っている時間よりも、仕事をしている時間の方がほとんどの人は長いわけですから、必然的に自分を示すためには「どんな仕事をしている人なのか」という説明をせざるを得ないのかもしれませんね。

コロナ禍でリモートワークが進んだり、オンライン授業が可能になったのにもかかわらず、時折学校に通いたくなったり、職場に通いたくなる人がいたりするのも、このあたりの自分のアイデンティティについて外部の特定のコミュニティーに強く依拠していたからという説明は可能かもしれません。

ところで、この学校歴や職歴というのは基本的には単線的であったことがこれまでの前提であったように思います。

すなわち、履歴書においては、●●年入学、●●年卒業、●●年入社、退社、入社、退社・・・・・・という形で、実態はともかく、同じ時期には一つのコミュニティーにしかあたかも所属していないかのような書き方になっていたのではないかと思うのです。

これは学校に通う場合には、二重に学籍を入れることは許されないとされていることや、職場においても正社員として所属できるのは基本的に1つの職場のみであったことを社会通念としていたからだと思います。最近は副業も解禁されてきていますが、依然として、本業と副業という形で「どちらが主なのか?」という意識をせざるを得ない表現ぶりがメジャーとなっています。

これに対して、複業という言葉もあります。これは業の間に優劣を挟まない発想になると思います。

複業ですから、時間も細切れに設定することが可能です。朝8時から10時まではA業をやり、12時から13時まではB業をやり、17時から19時まではC業をやる、、、

このように、一日であっても、その中で複数の業を行うことを可能とし、それぞれの業に自らのアイデンティティを分散することになります。

このように、一日のなかで複数の業を行うことは近代に入ってからはあまりなくなってしまったようです。

しかし、ここに来て、終身雇用の崩壊や仕事がすぐにAIに取って代わられる可能性がある社会においては、単線的なキャリアに頼ることがリスクがあるとして、学び直しを前提とした複線的なキャリアが模索されるようになってきました。この文脈でも複業が着目されているのは必然であると感じます。

このような複業をベースにして自分のアイデンティティを組み合わせの力、編集により構築していく生き方が今後は模索されていくのではないでしょうか。

もちろん、そんなことが自分に可能なのか、という現実的な問題は立ちふさがりそうです。

しかし、コミュニティーを複数に分散し、これによりアイデンティティを構築するために手っ取り早い方法は、趣味を増やすか、仕事を増やすかの2つの選択肢に落ち着くと考えられ、より安定度が高いのは仕事を増やす手段の方です。

したがって、この観点から自分がやる仕事の種類を増やす、複業の試みはやはり大きなトレンドになるのだろうなと感じます。

これは、複業をやるだけで、同じ業を行っている人とのネットワークも必然的にできていくからですね。異業種交流会などという会も各地で開催されているようですが、基本的には同業種で交流して情報交換しないとビジネスを育てるのは難しいと私は考えています。

このような形で仕事を通じてコミュニティーを複数に分散、アイデンティティを構築という動きは今後ますます広がりそうだと予想しています。ありふれた話ではあるものの、改めて大変な時代に生まれてしまったのだなと感じます。

美紀のプロフィール
夢見がちな社会不適合者
mikimiki

社会人6年目かつ会社経営者(法人4期目)。
都内在住、マッチングアプリ上位0.0X%(上位3桁)の超人気女性会員。
フォーチュンレディ (Fortune Lady:幸運な女性)

かつて不登校になり片っ端から出席点を落としまくる。高校生の頃は家出経験も。
経済的自由のため、新卒で年収1000万円overのトップファームへ。
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ビジネスでは、ファーム内で全パートナー分を凌駕する新規顧客獲得の営業実績を持つ。
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