最近は、厳しい世の中であると言うこともあってか、低年収でも生きていける!系の本がたくさん出版されています。
以前は年収300万円で生きていく!という本が生まれていたかと思いきや、
最近は、年収200万円で生きていく!とか、
年収90万円で生きていく!という本まで出てきています。
内容についてはここではわざわざ紹介しませんが、これらの本を読んでいると、
「年収が低くても生きていけるじゃないか」
と思うことができるので、安心感を与えてくれるという意味でとても良いと考えています。
もっとも、年収○万円で生きていく!系統の本というのは、タイトルがちょっと気になります。
何が気になるかというと、厳密に言えば、これらは低支出でも生活ができるということを内容としている本なので、
「年収●万円でもいける!」
というよりは、
「年●万円で生活できる!」
とか、
「月●万円で生活できる!」
というタイトルの方が適切ではないか、と感じるのです。
最近はTwitterでも、「月●万円で生活するようにしています!」とツイートされている方を見かけますが、
このような表現の方が正確であると私は感じます。
更に言えば、年収が0万円の人であっても、貯金額が一生分あるならば全く問題ないわけですよね。
現実的には難しいかもしれませんが、生まれた瞬間から莫大な貯金額を手に入れている人であれば、
「年収なんかいらない!年収0万円で生きていく!」
「まだ年収額で消耗しているの?」
というようなタイトルの書籍を創って出版することも可能ではないか?と思いますよね。
もちろん、これはこれで再現性がなさ過ぎるという意味で批判は免れないと思いますが・・・・・・
さて、何が言いたいかというと、
その人の年収額と、生活に支出しているお金の額ってあまり関係ないよね
ということです。
例えば、私は社会人1年目からそこそこ収入が多かった方ではあると思いますが、
それでも、生活費だけで見れば、低支出で来ています。
すなわち、高収入/低支出をし続けています。
今後もこの方針を維持するかどうかは正直未知の部分があるかもしれませんが、
私なりに、高収入/低支出の人が何を考えているのか考えてみます。
①FIRE,アーリーリタイア、セミリタイアしたいので、とにかく貯蓄率を高めたい派
まずは、これですね。
早期に経済的自由を達成して、さっさと勤め先を退職したい人にとって、高収入/低支出を意識することは極めて重要です。
具体的には、貯蓄率80%を超えている人であれば、10年以内に、早ければ30歳になる前に勤め先を退職することは可能であると思われます。
とはいえ、貯蓄率80%というのは、月の生活費が20万円の人であれば、月の手取りが100万円ほど必要になるので、生半可な気持ちでは達成できません。
一応、月の生活費を10万円まで落とすことができる人であれば、月の手取りが50万円であれば達成できるので、
このようにすれば難易度がグッと下がります。
貯蓄率というのは如何に生活費を下げることができるのか、という点にポイントがありそうです。
このパターンの場合は、さっさと勤め先をやめてしまいたいという強いモチベーションを原動力に高収入/低支出を意識していると思われるので、
おそらく周りから見ると、相当芯の強い、悪く言えば、周りに流されない頑固な人物である可能性が高いです。
②純粋に、高い年収を維持する能力と、低支出を維持する能力を両立させたい派
こちらの場合は、さほど勤め先を辞めたいという意向が強くない人だと考えられます。
その代わり、とにかく、高年収も維持したいし、しかも、それと同時にできれば低支出も維持したいという、ある意味欲深い人です。
よく言われることに、「高年収を得るよりも、低支出で生きることができる能力の方が大事」というのがありますよね。
あれは非常に正しいと私も感じます。
もっとも、同時に、「じゃあ、高収入を得て、かつ、低支出を維持する能力のある人が最強では?」
という話になるんですよね。
やはり、貨幣経済が浸透した社会においては、お金を使ってあらゆる商品を手に入れることが可能になるため、安定した年収を手に入れることができる人、稼ぐ力のある人はやはり強いです。
しかし、同時にこの頼りになる貨幣経済が万が一破綻してしまった場合には、お金の力すなわち、金融資本の力が全く使えなくなってしまうので、
その時の対策のために低支出でも生きていけるようになるためのサバイバル能力を手に入れておこうと考えているのかもしれません。
要は、貨幣経済の世界でも優位に立ちたいし、貨幣経済以外の世界でも優位に立ちたいという、気持ちがあるんですね。
これは、卵を一つのかごにのせていないという意味でリスク分散ができている生き方のような気がします。
このような発想の人は、色んな分野でとにかく他人よりも優位に立ったり、生存確率を高めようと努力する人だと思うので、このタイプの人は自己研鑽がおそらく大好きなのではないでしょうか。
おそらくですが、勤め人として活躍するのには飽き足らず、副業とかでも相当稼いでいる人だと思われます。
周りから見ると、ストイックで、すごいけど、強いけど、、、、ちょっと近寄りがたいタイプかもしれません。。。。。。
③気がついたら高収入の職に就いていたが、お金の使い方が分からない人
おそらくこのようなパターンの人もいるかと思います。
なんとなく、流されて、高学歴になってて、気がついたら大企業に勤めていて、気がついたら高収入になっていた、
という人はおそらくいると思われます。
人間というのは周りの環境によって流されやすい生き物なので、周りを優秀な人で固めてしまえば、いつの間にか、高収入になってしまうものなのかもしれません。
この上、実家暮らしとかだとさらに強いです。
適当にしていても、生きていけるので、お金を使わなくても生きていけます。
そのまま、お金を大量に使わなくてもできる趣味などにはまった場合は、ほとんど支出がない人生になるでしょう。
偶に、外資系企業で高収入を得ながらも快適すぎる実家暮らしから離れられないと語る子供部屋おじさん、がテレビなどで話題になります。
このようなパターンの場合、生活費が本当に必要が無いので、結果的に高収入/低支出、になっていると思われます。
思うにかなり恵まれた環境に生まれ、エスカレーターに乗るかのような人生を送っているのではないでしょうか。
私はまず間違いなくこのタイプではありませんが、ある意味このような人が一番幸せなのかもしれません。
④消費するよりも、むしろ、事業への投資に喜びを感じる派
こちらは起業家や経営者タイプと言えそうです。
FIREやアーリーリタイアやセミリタイアを意識している人は、貯蓄した金額を金融商品への投資に使っているでしょう。
こちらのタイプは余ったお金を金融商品ではなく、むしろ、事業への投資に使ってしまうタイプです。
一般的な消費活動には全く興味が無く、とにかく自分の事業を成功させることに熱を上げている人です。
ずっと生き残れる経営者というのは、意外と派手な生活をしていないらしいです。
そのかわり、それは生活のためにお金を使っていないだけであって、自己投資や事業への投資にはお金を惜しまないという考えの人もいるらしいです。
したがって、厳密に言えば、低支出と言えるのかはやや疑問ですが、生活は②の人と同じように安定すると思います。
やはり、高収入/低支出の人はレア
取りあえず、以上のように、主なパターンを見てきました。
思うに、いずれもかなり珍しいタイプの人と言えそうです。
パーキンソンの法則があるので、やはり、ほとんどの人は年収が高くなるのに引きづられて生活における支出も上がりがちではないか、と思います。
このような本能にある意味逆らうような生き方をしているので、どうしても珍しい人種になってしまうのでしょう。
因みに、私は自分自身を①②④の複合型だと考えています。残念ながら③の要素は皆無です。
いずれにしろ、大きな特徴として言えるのは、
「ただ生きていくためだけのお金をほとんど使っていない」
ということです。
生活費という言葉の通り、ただ生命を維持するためだけのためにお金を使う割合を下げれば、余剰のリソースによって自分らしい、自己実現的活動を伴った生き方が可能になると思われます。