商品が時折、値上げされたり、値下げされたりすることがあります。
これについては、
優良な商品の値段は今後ますます上がる一方でいわゆる大衆向け、マス層向けの商品の値段は今後ますます下がっていくという二極化の現象が起こっていると考えられます。
例えば、不動産一つをとっても、非常に優良な不動産の値段はどんどん上がっていく傾向にある一方で、
誰からも相手にされないような立地の不動産の値段はどんどん下がっていく傾向にあるのです。
不動産の中には固定資産税や修繕費を始めとしたその不動産の維持費のみで大きなマイナスを得ることになるためか、
売却額がマイナスになるといった状況も一部にはあるようです。
売却額がマイナスになってでも手放さなくてはいけないと思わせるような不動産も中にはあるのですね。
このような誰も取得しようとしない不動産は
負動産
と呼ばれることもあるようです。
そうかと思えば、一方では、都心のタワマンなどはどんどん値段が上がっていく傾向にあり、庶民にはもはや手が届かないのではないか、と思わせるような値段になっていっているのです。
このように不動産一つをとっても切ない二極化の現象が起こっています。
そして、このような二極化の現象は不動産以外の分野にも当てはまります。
例えば、勤め人の場合には彼らは自身の体を持って労働力商品として、商品を勤め先に売却することによって一定の報酬を得ています。
これについて、近年は、年収300万円の世界からずっと出てこれない人と、ずっと年収1000万円以上のオファーをもらい続けることができる人とでどんどん二極化していることも知られています。
これは特にIT業界、プログラマーなどの世界ではこのような傾向にあるようです。
例えば、年収300万円程度のオファーを出せるような人材が3人くらい中途半端にいるよりも、極めてすぐれた技能を持つ年収1200万円程度のオファーを出せるような人材が1人来てくれた方が勤務先にとっては仕事が回りやすい、という現実的な事情があるようです。
上記は飽くまでもたとえなので、実際にはもっと数字的には二極化が進んでいると考えられます。
そして、年収1200万円程度のオファーをいつでももらえるような人材というのはそれ以下の年収の提示をされたところでよほど他の条件が良くない限り来てくれません。
むしろ、年月が経つうちに、他の勤め先から「年収1500万円ぐらいでうちに来ませんか?」と言われるようになってそちらへ行ってしまう可能性も高いため、このような優秀な人材を安値で取り入れたいと考えたところでその願いが叶わない可能性が高いです。
このように、人材の世界でも、優良な人の値段はどんどん上がっていく傾向にあるため、まだ安い値段で来てくれるような早い段階で捕まえておかないとそのうちもはや出会う機会すら訪れない、という事態になる可能性すらあるのです。
例えば、今後起業していつか他人を雇おうと考えている人はこのような現実を考慮しておかないと採用に苦労するかもしれません。
募集をかけたところで、欲しいレベルの人材からは全く音沙汰がなく、逆に微妙なレベルの人材からしか申し込みが来てくれなくて苦悩することになる可能性があります。
このように、今後の時代においては、
優良な商品の値段は今後ますます上がる一方でいわゆる大衆向け、マス層向けの商品の値段は今後ますます下がっていくという二極化の現象が起こっている
という認識を持っておいた方が良いと私は考えています。
多くの人は優良な商品の値段を見て反射的に
「高い!」
と感じてしまうことも多いかもしれません。
しかし、本当に優良な商品であればあなたが迷っている間にも他の人がそれを放置するはずがありません。
結果的に最初の段階で「高い!」と感じていた値段よりもさらに値段が上がってしまい、そのうちもはや手が届かないところまで値段が上がっていってしまう可能性があるのです。
こうして、あなたがその商品を買う機会を永遠に失ってしまう、という可能性すら存在するのですね。
「今ならばまだ相対的に安いかもしれない」
という先見の明がある人は、「ちょっと高いかも?」と感じても果敢に決断し、飛び込んでチャンスをつかむことができる一方で、
「なんか高いから取り敢えずやめておくか」
と思って手を止めている人の場合では、長期的に見ると大きな差が生まれてしまう可能性があります。
現在時点だけで見ているとこれはなかなかわからないことでもあるため、未来のこと、将来のことを考えられる先見の明があるかどうかで明暗が分かれていると考えられます。
一つの補助線として、
優良な商品の値段は今後ますます上がる一方でいわゆる大衆向け、マス層向けの商品の値段は今後ますます下がっていくという二極化の現象が起こっている
という大きなトレンドを頭に入れておくと、よりよい判断がしやすいことでしょう。
良い商品の値段というのはすぐにどんどん上がっていってしまうのが現実なのです。
早い段階で見極めを行うことができると想像以上の利得を得ることが可能でしょう。