人間の認知というものは面白いもので、「錯視」と呼ばれる現象が起こることがあります。
例えば、以下のような画像を見たことがある人もいるのではないでしょうか?
例えば、リンク先の、図1について。
「図1は、Edward Adelson氏による"Checker Shadow Illusion"で、格子縞の板の上に円筒が立っている、どうと言うことの無い絵です。
右から光が当たっているので、その陰が格子縞の上に伸びています。さて、考えて頂きたいのは、記号Aと記号Bのタイルの部分の明るさ、或は暗さを比較してください。さあ、どちらが暗いでしょうか?」
という問題提起がされています。
ほとんどの人は、Aのタイルの方が暗い、と認識するようです。
しかし、実際には、そうではない、そう見えているだけ、というのが面白いところです。
事実として、AとBのタイルの部分は同じ明るさであるはずなのに、上手く周りの条件を変えるだけで、違うように補正がされてしまうのですね。
これは、単に視覚的な錯覚というわけではなく、他の事実にも言えることでしょう。
例えば、
100万円と1万円を比べると、量的には、100万円の方が100倍大きいわけですが、
1億円と100万円を比べると、同じ100倍の違いといってもそれ以上の差があるように見えることでしょう。
これは私たちが普段持っている金銭感覚にも左右されているかもしれません。
このように、100万円といっても、少し比較対象を変えてあげたり、事実の背景部分を変えてしまうだけで、物に対する見方というのは大幅に変わるのですね。
このようなメカニズムの存在を知っていると、例えば、
黒という事実を白に変えることはできなくとも、白っぽく見せることはできる
ということがわかると思います。
これは、
黒という一見自分にとって不利な出来事や事実があったとしても、それに対して、強制的に白に変えるといった強硬な手段、犯罪にもなりかねないような手段を取る必要はないということです。
例えば、学歴が低いことで悩んでいる人がいたとして、
「黒を白に変えるしかない」
と思い悩んでしまって、ストレートに経歴詐称などをしたら大問題になりかねませんが、
○○という学歴
という事実は変えることなく、
○○という学歴にもかかわらず××した
だとか、
実は××という背景が存在した
といった新しい情報や背景を追加することによって、○○が持つ悪い印象を払拭することも可能になります。
黒という事実を白に変えることはできなくとも、白っぽく見せることはできる
わけです。
この辺りの技術が高まるとどんな出来事があっても、それを糧にしてさらなるステップアップをし続ける人生を送ることすら可能になります。
これは、一見して、地味ながら多くの人が扱えない高等テクニックです。
このようなテクニックの存在を知り、使いこなせるようになると、一見した窮地も脱出が可能となり、多くの人にとって一見不可能と思われることも可能にし、
強運の持ち主
となることも可能なのです。